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お彼岸の行事食|おはぎ・ぼた餅の簡単レシピと作り方のコツ

はじめに:お彼岸と「おはぎ」「ぼた餅」の関係とは?

春分の日・秋分の日を中日として前後3日間、計7日間にわたって行われるのが「お彼岸」です。この期間は、私たちが日常を離れ、ご先祖様に思いを馳せる大切な仏教行事とされています。

お彼岸には、お墓参りをして仏壇を整え、季節の食べ物をお供えする風習があります。その代表的な供え物のひとつが、「おはぎ」や「ぼた餅」です。お供えした後には、家族でいただきながら思い出を語るなど、家庭内のつながりを再確認する時間にもなります。

こうした行事をきっかけに、日本の季節行事や伝統食の意味を子どもたちに伝えていくことは、とても大切な文化継承のひとつです。今ではコンビニやスーパーでも手軽に購入できますが、「手作りの時間」そのものがご供養であり、家族の心を育む大事なひとときになります。

 

 おはぎ・ぼた餅はなぜ食べる?その由来と意味

小豆には古くから「魔除け」「厄除け」の意味があり、特に赤い色は邪気を払うとされてきました。行事や祝い事に赤飯が登場するのもこのためです。

お彼岸に小豆を使ったおはぎやぼた餅を供えるのは、ご先祖様への敬意と感謝の気持ちを表す方法の一つです。手間をかけて手作りすることで、「思いを込める」という行為そのものが供養の一環となるのです。

お彼岸は日本独自の風習ですが、仏教にルーツがあります。「此岸(しがん)=今の世界」から「彼岸(ひがん)=悟りの世界」へ近づくことを意味し、感謝や反省、祈りを実践する7日間とされています。その心を形に表すのが、お供えや掃除、食事づくりなどの習慣です。

 

 「おはぎ」と「ぼた餅」の違いは?

  • ・季節で呼び方が変わる:春は「ぼた餅」、秋は「おはぎ」

  • ・使用する餡の違い:春はこしあん、秋は粒あんが一般的

  • ・地域差も:西日本では塩味が強めだったり、甘さ控えめの傾向も

実は秋と春で違う!? 小豆の選び方

春の新物小豆はあっさりとした風味があり、こしあんに適しています。一方、秋には熟成された小豆が使われ、粒感のあるしっかりとした味わいが好まれます。​

おはぎやぼた餅に使用される小豆には、産地や品種によってさまざまな特徴があります。​以下に、代表的な小豆の品種とその特徴を地域別にご紹介します。​

北海道産の主要品種

北海道は日本の小豆生産量の約8割を占める主要産地で、多くの品種が栽培されています。​

  • ・エリモショウズ:​香りの良さと味の濃さが特徴で、こしあんやぜんざいに適しています。

  • ・きたろまん:​粒が大きく、あっさりとした風味が特徴です。ポリフェノール含有量が多いとも言われています。 ​

  • ・しゅまり:​美瑛町で生まれた品種で、色鮮やかなあんこに仕上がります。洋菓子にも向いています。 ​

  • ・とよみ大納言:​粒立ちが良く、煮崩れしにくいため、粒あんや赤飯に適しています。 ​

丹波地方(京都府・兵庫県)の品種

丹波地方は高級小豆の産地として知られ、特に「丹波大納言」が有名です。

  • ・丹波大納言:​大粒で煮崩れしにくく、上品な甘さが特徴です。京菓子などの高級和菓子に使用されます。
     

備中地方(岡山県)の品種

備中地方では、希少な白小豆が生産されています。

  • 備中白小豆:​乳白色から黄白色の小豆で、上品な甘さと風味が特徴です。白あんに使用され、高級和菓子に適しています。

これらの品種は、それぞれの地域で特有の風味や食感を持ち、用途に応じて使い分けられています。​おはぎやぼた餅を作る際には、これらの特徴を参考にして、好みの小豆を選んでみてはいかがでしょうか。​

 

 おはぎの基本材料と下準備

材料(約8個分)
・もち米:1合
・うるち米:0.5合
・小豆(または市販のあんこ):150g〜200g
・砂糖:100g(自家製餡の場合)
・塩:少々

準備の手順

  1. もち米とうるち米を混ぜて洗い、30分以上水に浸す

  2. 炊飯器で普通の水加減で炊く

  3. 熱いうちにすりこぎなどで軽くつぶして粘りを出す

  4. 小豆は茹でこぼしてからやわらかく煮て、砂糖・塩で味付け

時間がない場合は、市販のこしあん・粒あんでもOK。甘さや固さの調整がしやすいのも手作りのメリットです。

 

おはぎ・ぼた餅の簡単レシピ

作り方のステップ

  1. つぶしたご飯を8等分にして丸めておく

  2. あんこも8等分に分ける

  3. ラップを使ってご飯を包み込み、形を整える

  4. 表面をなめらかに仕上げて完成

ポイントは、あんこを手に取る前にラップを敷いて作業すること。手がべたつかず、衛生的にも安心です。

 

バリエーションレシピ:きな粉・ごま・ずんだなど

アレンジのバリエーション

  • きな粉:きな粉+砂糖+塩を混ぜてまぶす

  • 黒ごま:すりごま+砂糖+塩で香ばしく

  • ずんだ:枝豆を茹でて潰し、砂糖と塩で味を調える

ほかにも白あんや抹茶あんなど、好みに応じたアレンジも人気です。アレルギーや糖質を気にする方には、豆腐やおからを加えたレシピもおすすめです。

 

上手に作るコツ:形崩れしない!べたつかない!

  • こまめに手を濡らしながら作業すると、手やラップにご飯がつきにくく、作業効率が大幅にアップします。

  • ラップを使って包むと均一な形にしやすく、見た目も美しく仕上がります。さらに、直接手で触れないので衛生面でも安心です。

  • 米の配合は「もち米2:うるち米1」にすることで食感のバランスが良くなります。柔らかすぎず、適度な粘りがあり、成形しやすい仕上がりになります。

  • 餡とご飯を同じサイズに整えることで、厚みや見た目のバランスが取れ、食べやすさも向上します。

子どもと一緒に作る場合は、あらかじめ大きさを量って小分けしておくとスムーズに進み、家族での調理時間もより楽しいものになります。また、手のひらで軽く転がすように整えると、形が安定して崩れにくくなります。

 

作り置きや保存方法・日持ちはどれくらい?

保存の目安

  • 常温:半日〜1日(涼しい場所で)

  • 冷蔵:1〜2日(しっかりラップで包み+密閉容器に入れる)

  • 冷凍:最大1週間(自然解凍または電子レンジ解凍)

冷蔵するとご飯が硬くなりやすいため、食べる際はラップで包んだ上でレンジで温めるのがおすすめです。

★保存に関する豆知識

おはぎは特に夏場に菌が繁殖しやすいため、調理後はすぐに冷ますことが大切です。粗熱が取れたらできるだけ早く冷蔵庫へ。また、冷凍する場合は1つずつラップで包んでからフリーザーバッグに入れると、風味が損なわれにくくなります。

★上手な解凍方法

冷凍したおはぎは、冷蔵庫に一晩置いて自然解凍するのがもっともおすすめの方法です。ご飯がふっくらと戻り、風味も損なわれにくくなります。急ぐ場合は、ラップに包んだまま電子レンジ(500〜600W)で20〜30秒ずつ様子を見ながら加熱すると、失敗しにくいです。解凍後は再冷凍せず、その日のうちに食べ切るようにしましょう。

 

Q&A:よくある疑問

Q1. ご飯がべたついて成形しにくいときは?
A. 手やラップを水でぬらすと、扱いやすくなります。

Q2. 小豆を煮るのが大変です…
A. 市販のあんこを使ってもOK!温めて水分を少し飛ばすと包みやすくなります。

Q3. ご飯が余ったときの使い道は?
A. おこわやチャーハン、雑炊にも応用可能です。冷凍しておけば便利です。

Q4. おはぎに合う飲み物は?
A. ほうじ茶や玄米茶など香ばしいお茶がよく合います。緑茶や番茶でもOK。甘さを引き立て、口の中をすっきりとさせてくれます。

まとめ:手作りおはぎでご先祖様と心をつなぐひとときを

おはぎやぼた餅は、ご先祖様との心のつながりを感じさせてくれる存在です。作る工程そのものが供養であり、家族で過ごす時間にも意味があります。手間はかかりますが、その分得られる満足感や心の充実感は何ものにも代えがたいものです。

おはぎは、世代を超えて語り継がれてきた家庭の味でもあります。甘さや形に正解はなく、それぞれの家庭のやり方が「正解」です。今年は少しだけ手をかけて、自分だけのおはぎを作ってみるのも良いかもしれません。きっと、心が落ち着くひとときが訪れるはずです。

葬儀のこと、お墓のこと、終活のことなど何でもお気軽にご相談ください。



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