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永代供養の挨拶状の書き方|墓じまい前に親戚と話し合うポイントも解説

はじめに|永代供養の挨拶状が必要になる背景

少子化や核家族化の進行で「お墓を継ぐ人がいない」という悩みが増えています。その結果、寺院や霊園に管理を任せる永代供養と、既存のお墓を片づける墓じまいをセットで行う家族が急増しました。厚生労働省の衛生行政報告例(2022年度)によると、改葬件数は2002年度の約7.2万件から2022年度には約12.5万件に増加しており、供養のかたちは着実に多様化しています。手続きを円滑に進めるカギは、関係者に早めに事情を説明し、理解と賛同を得ること。その第一歩が挨拶状です。本記事では、挨拶状の書き方から親戚との話し合いのポイントまで、実務目線で具体的に解説します。

 

1.永代供養と墓じまいの基礎知識

永代供養は、遺骨を納骨堂や合祀墓などに納め、寺院や霊園が年忌法要を含めて永続的に供養管理する仕組みです。従来の個別墓と異なり、墓守が不要かつ維持費が定額なので「子世代に負担を残さない」というメリットがあります。費用相場は30万〜80万円前後で、個別壇(年間管理費あり)か合祀(管理費込み一括)が選べる方式が一般的です。
一方、墓じまいは既存墓石を撤去し、墓地使用権を返還する行為を指します。典型的な手順は以下のとおりです。

  1. 改葬許可申請(市区町村へ)

  2. 墓石の閉眼供養・遺骨取り出し

  3. 石材店による墓石解体・更地化

  4. 新たな永代供養先へ納骨・開眼供養

この流れをワンストップで請け負う石材店や葬儀社も増えていますが、最終決定は施主と親戚が十分協議したうえで行いましょう。

 

2.挨拶状を送るタイミングと対象者リスト

挨拶状は、「墓じまい・永代供養が確定した時点」、具体的には改葬許可証が発行され、納骨日が決まった段階で送付するのがベストです。遅すぎると「既成事実化している」と受け取られ、早すぎると日程変更時の再通知が必要になります。対象者を抜け漏れなくリスト化するコツは次の三つです。

  • 祭祀承継者候補:親・兄弟姉妹・子・孫など順に並べ、決定プロセスを共有

  • 親族・縁者:四親等内を目安に、葬儀参列歴があるかで優先度を調整

  • 菩提寺・世話寺:供養読経を依頼する寺院には口頭+書面で重ねて連絡

リストには続柄・住所・連絡手段・返信到着日欄を設け、Excelで共有すると便利です。

 

3.挨拶状の基本レイアウトとマナー

項目

ポイント

用紙

白無地はがき・私製便箋いずれも可。弔事用は罫線なしが無難

書式

縦書き・毛筆(または毛筆風フォント)推奨

頭語結語

「拝啓—敬具」を避け「謹啓—謹白」など改まった語を使用

時候の挨拶

「向暑の候」「晩夏のみぎり」など穏やかな季語を選択

本文構成

起辞 → 経緯説明 → 永代供養先・日時 → 参列要否 → 結辞

差出人

施主名+続柄(長男○○)/連絡先(住所・電話)

同封物

納骨式案内状・アクセス地図・返信ハガキ等

投函は「余裕を持って1か月前」。メールやLINEでの代替は迅速ですが、高齢者には紙が安心材料となる点を忘れないようにしましょう。

 

4.文例集|永代供養の挨拶状フォーマット3選

〈標準タイプ〉

 謹啓 入梅の候 皆様にはご清祥のこととお慶び申し上げます。
さて 先祖代々の墓所につきましては 後継者不在の事情により
来る○月○日をもって○○寺永代供養塔へ改葬し 今後のご供養をお願いする運びとなりました。
当日は午前十時より読経ののち納骨式を執り行います。
誠に勝手ながら香典その他のご厚志はご辞退申し上げます。
略儀ながら書中をもってご挨拶申し上げます。 謹白

〈高齢親戚向け丁寧タイプ〉

 謹啓 新緑の候 ますますご健勝のことと拝察いたします。
さて 長年守ってまいりました○○家墓所につきまして
住職とも相談のうえ永代供養へ改葬することとなりました。
つきましては ○月○日(月)午前十一時より○○寺にて閉眼・納骨法要を営みます。
ご無理のない範囲でご参列賜り ご焼香いただければ幸甚に存じます。
末筆ながら 皆様のご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。 敬具

〈友人知人向け簡潔タイプ〉

 拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
このたび実家墓所を整理し 永代供養へ改葬いたしましたのでご報告申し上げます。
今後とも変わらぬお付き合いをお願い申し上げます。 敬具

NGワードと差し替え例

  • ×「無縁仏になる前に処分」 → 〇「永代にわたり寺院にてご供養」

  • ×「お墓を畳む」 → 〇「墓所を整理」

 

5.親戚への配慮ポイント|誤解・感情的対立を避けるコツ

永代供養や墓じまいは、経済的・宗教的・感情的な領域が複雑に絡み合うテーマです。とりわけ親戚間では「思い入れの差」や「金銭負担の不公平感」が摩擦を生みやすいため、情報量と感謝の言葉を十分に盛り込み、双方向で意見交換できる環境を整えることが重要です。以下のポイントを押さえ、円滑な意思決定を目指しましょう。

  • 費用負担 ― 全額施主負担を明言し、「ご負担はおかけしません」と一文を添える。さらに概算の内訳(墓石解体〇万円・永代供養費〇万円・読経料〇万円など)を共有し、透明性を確保すると納得度が高まる。

  • 分骨の可否小分骨カプセル分骨証明書の準備可否を事前に通知。希望者が少数でも対応方針を明確にし、「個数に限りがある場合は先着順」といったルールを添えておくと後日のトラブルを回避できる。

  • 決定プロセスの透明化 ― 家族会議議事録をPDF共有し「言った・言わない」を防止。進捗表に責任者と期限を明示し、全員がアクセスできるクラウド上で更新履歴を残すと信頼感が向上する。

  • 法要参加の柔軟性 ― スマートフォンでのオンライン中継を用意すると喜ばれる。遠方在住者にはアーカイブ映像も共有し、時差や仕事でリアルタイム視聴できないケースにも配慮すると丁寧。

  • 感謝の言葉 ― 文末に「生前故人がお世話になったことへの感謝」を必ず記載。さらに「今後ともご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます」と添えると、今後の法事や親戚付き合いへの協力を依頼する柔らかなメッセージになる。

  • 相談の場の確保 ― メールやLINEで意向調査アンケートを実施し、結果をグラフ化して共有するなど視覚的に意見を可視化。年長者には電話や対面で補足説明を行い、「置き去り感」を与えない工夫が重要。

以上の配慮を踏まえ、“説明は多め、負担は最小、感謝は最大” の姿勢を示すことで、親戚の理解と協力が得やすくなります。

 

6.墓じまい前に親戚と話し合うべき5つのテーマ

 

テーマ

主な確認事項

改葬の必要性

継承者不在・墓地老朽化・遠隔地管理の負担など理由共有

新しい供養先

寺院名・所在地・合祀 or 個別壇・年間供養内容

費用分担

墓石解体費・永代供養費・法要読経料の総額と負担者

法要・納骨式

日程、読経次第、会食有無、服装コード

年忌法要

何回忌まで供養を続けるか、寺院への依頼方法

 

協議はオンライン+書面の二段構えが理想。特に費用については見積書PDFを共有し、曖昧なまま進めないことが信頼構築につながります。

 

7.トラブルを防ぐ情報共有と記録の取り方

  1. 共通クラウド ― Googleドライブなどに「永代供養プロジェクト」フォルダを作成し、契約書・写真・進捗表を格納

  2. LINEグループ ― 要点はLINEに再掲して履歴を残し、高齢者には電話でフォロー

  3. 議事録 ― 日付・参加者・決定事項・ToDoを表形式で整理し、責任分担を明確化

  4. 進捗表 ― 墓石撤去日・納骨日・挨拶状発送日の期日を可視化

 

8.宗派・地域慣習別で変わる表現と手順

  • 浄土真宗:往生・倶会一処などポジティブ表現を用い、戒名の代わりに法名を記載

  • 日蓮宗:題目読誦を依頼する場合、「僧侶読経あり」と明記

  • 曹洞宗:法要後に茶湯式を営む地域では、その旨案内状に追記

  • 関東圏:香典辞退を明示する書き方が一般的。「ご厚志のほどはご辞退申し上げます」

  • 関西圏:参列者へ茶菓子接待が慣例。「簡易なご接待を用意」と一言添えると親切

  • 九州北部:墓じまい前に墓前で洗骨を行う地域もあるため、現地親戚へ確認必須

 

9.まとめ|円満な永代供養の鍵は早期連絡と丁寧な挨拶状

  • 1か月前発送を目安に、日程・場所・参列要否を明記した挨拶状を送付

  • 文章には「決断理由」と「感謝」を必ず盛り込み、ネガティブ表現を避ける

  • 親戚との合意形成には情報共有ツール+議事録+見積書のセットが有効

  • 手続き完了後は納骨写真と住職からの供養証明書を送付しアフターフォロー

  • 心を込めた挨拶状が、先祖の供養と家族の絆を未来へつなぎます

 

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