お墓参り代行
忙しくても故人に向き合いたい~お墓参り代行について
「故郷を離れてずいぶん経つ。お墓参りに行きたいと思うが、なかなか行くことができない」
「今まではよくお墓参りに行っていたが、足腰が弱くなって行くことが難しくなった」
「遠方にあるお墓のお参りを地元に住んでいる姉に頼んでいるが、自分の気持ちを表すためになんらかのかたちで援助したい」
このように考える人も多いのではないでしょうか。
そんな人のために、「お墓参り代行サービス」があります。
ここでは、
- ・お墓参り代行サービスとは何か
- ・お墓参り代行サービスを行っている業者の特徴
- ・お墓参り代行サービスでお願いできること
- ・お墓参り代行サービスを利用する頻度の目安
- ・遠方でお墓参りができない人にとっての、お墓参り代行サービス以外の選択肢
<お墓参り代行サービスとは、「お墓参りを変わりに行ってもらうこと」をいう>
お墓参り代行サービスとは、名前の通り、「依頼主に代わり、お墓参りを行ってくれるサービス」のことを指します。また、「お墓参り代行サービス業者」は、お墓参り代行サービスを行ってくれる業者をいいます。
この「お墓参り代行サービス」には、数多くのメリットがあります。
そのなかでも一番大きいのは、「遠方に住んでいる人でもお墓参りができる」という点でしょう。「供養はどこで行ってもよい」「お墓参りができなくても、手を合わせるだけでも構わない」とする説もありますが、やはり故人に対して向き合いたいという気持ちは出てくるものです。そこでお墓参り代行サービスを利用すれば、このような気持ちを昇華できることでしょう。物理的にお墓参りができない状況下であっても、自分でお金を払い、お墓参りを行ってもらうということは、ひとつの供養のかたちとなりえます。
また、「お墓の手入れをしてもらえること」も大きなメリットです。
お墓参り代行サービスには多くの場合、「お墓周りの掃除(どこまでやってもらえるかは、お墓参り代行サービス業者や、お墓参り代行サービスのプラン内容によって異なります)」が含まれていることが多く、お墓を美しい状態に保てるというメリットもあります。
屋外型の墓地の場合、自分の家の墓所に雑草が生えていると、隣の墓所の人にも迷惑をかけてしまう可能性があるため、このような「掃除をしてもらえること」もまた、非常に大きな魅力となりえます。
お墓参り代行サービス業者は、それを専門の生業としているところも多く、自分たちで掃除をするよりもずっときれいな状態にしてくれる可能性が高いのもメリットだといえます。特に石材店のお墓参り代行サービスの場合、お墓の状態やお手入れ方法を熟知しており、非常に頼りになるでしょう。
新型コロナウイルス(COVID-19)の蔓延によって、遠方のお墓に行くことはより困難になりました。そのような状況下においては、お墓参り代行サービスは非常に役立つものだといえます。
ただ、「ご先祖様に直接顔を見せられない」「お墓のお手入れさえも人任せにするなんて」ということで、心情的な抵抗感を抱く人もいるかもしれません。また、当然のことではありますが、お墓参り代行サービスを利用する場合にはお金もかかります。
<お墓参り代行サービスを行っている業者の特徴>
お墓参り代行サービスを行っている業者は、主に以下の3つに大別されます。
- 1.石材店
- 2.お墓参り代行サービス専門業者
- 3.お墓参り代行サービスも行う便利屋
それぞれの特徴を解説していきましょう。
【石材店】
お墓の専門家である石材店にお墓参り代行サービスを頼んだ場合、「墓石の状態までしっかり確認してもらえる」というメリットがあります。
たとえば、外柵はどうなっているか、墓石本体の様子はどうか、隙間が生じていないか、変色は見られないか、がたつきが生じていないかなども、石材店のお墓参り代行サービスならば確認してもらえる可能性が非常に高いといえます。
その見極めも確実で、もし墓石に異常があれば報告してもらえます。その報告を受けてすぐに墓石の修理を依頼すれば、墓石の痛みを直すことも可能です。
「お墓参り代行サービス」としていますが、「墓石のメンテナンスを含めたサービス」でもあるため、非常に頼りになるでしょう。なお、「墓石のチェックまでは無料で行うが、修理に関しては別途見積もりを」と案内するところも多くみられます。
【お墓参り代行サービス専門業者】
お墓参り代行サービスを専門としている業者に、お墓参り代行サービスをお願いすることもできます。
彼らはお墓参り代行サービスのプロであり、墓石クリーニングや付属品(水鉢や花立など)の掃除、雑草の除去や墓所の掃除までを行ってくれます。また、花を活けて手を合わせてお参りをしてくれるため、一般的な「お墓参り」に近いかたちで利用できるのがメリットです(※墓石クリーニングに関しては、お墓参り代行サービス専門業者と連携している墓石クリーニング専門業者に依頼することもあります)。
提案されているプランが充実していることが多く、「何をしてほしいか」「割ける予算はどれくらいか」によって、自由にプランを選べるのもメリットです。「1年に1回しかお墓参り代行サービスを利用しないから、一番手をかけてもらえるプランにしたい」「日常的にお願いすることになるので、安価なプランを利用したい」などのような選び分けもしやすいといえます。
【お墓参り代行サービスも行う便利屋】
お墓参り代行サービスも行う「便利屋」に頼む方法もあります。
彼らは基本的には、簡単なお墓周りの掃除や墓石の磨き上げのみを行います。そのため、墓石の破損や専門的なクリーニングには対応していないことが多いといえます。
ただそれでも、合掌礼拝はしてもらえますし、水などのお供えもしてもらえます。
「お墓のある霊園近隣の便利屋」に頼めば、交通費も浮かせやすいでしょう。
なお、ちょっとユニークなサービスなのですが、「ふるさと納税」の返礼品として、お墓参り代行サービスが提案されているところもあります。
<お墓参り代行サービスでお願いできること>
上でも少し触れましたが、ここからはより詳しく、「お墓参り代行サービスでは具体的に何をやってもらえるか」について解説していきます。
【お墓周りの掃除】
墓石周りの墓所の掃除をしてもらえます。多くの場合、「雑草を抜き、墓所を掃き清め、ゴミを捨てる」ところまでを行います。ただなかには植木の選定までを担当するところもありますから、必要な場合はこれに対応しているお墓参り代行サービス業者を選ぶとよいでしょう。
なお、永代供養を謳っている霊園であっても、合葬墓でない限り、霊園運営者が行うのは「共用部分までの掃除のみ」が基本だと考えてください。個別の墓所に関しては、その清掃はその墓所の持ち主(家族)の仕事となります。
【墓石のお手入れ】
墓石を磨き上げ、きれいにしてくれます。また、墓石周りの付属品(線香立てなど)の水アカを取り、手入れをしてもらうことができます。
基本的にはタオルやスポンジを使った清掃までが主で、専用の道具が必要となるような汚れにまでは対応していないところが多いかと思われます。ただし、掃除の専門業者や墓石の掃除の専門業者などの場合は、このような汚れに対しても相談にのってもらえる可能性があります。
「墓石のお手入れをどこまでしてくれるか」に関しては、お墓参り代行サービス業者によって違いがみられます。そのため、「完璧にきれいにしてほしい」「新品同様の美しさになるまで手入れをしてほしい」などの希望がある場合は、あらかじめそれを申し伝えたうえで業者を選ぶ必要があります。
【お供え物をして、合掌礼拝を行う】
すべてのお墓参り代行サービス業者で行っているのが、この「お供えをして、合掌礼拝を行う」というものです。お花を供え、線香を置き、水を入れて、合掌礼拝を行います。
「ご先祖様へのお供え」を目的とするのであれば、このあたりのサービスでも十分かもしれません。
なお、お供え物に食べ物を置いた場合、基本的には帰るときには引き上げなければなりません。鳥害などの危険を避けるためです。
【墓石のチェックと修復】
墓石は、経年劣化していくものです。墓石を作る「石」は非常に強いものではありますが、どのようなものでも時間が経てば少しずつ傷んでいきます。墓石の場合、長い間風雨にさらされていることもあり、ダメージも蓄積していきます。
現在の墓石は非常に品質が良いのですが、このような経年劣化によって破損したり、ヒビが入ったりする可能性は否定できません。お墓参り代行サービスの業者のなかには、このような墓石の変化をチェックし、必要に応じて修復の提案をしてくれるところもあります。
ただこれは非常に専門的な知識と技術が必要であるため、一般的なお墓参り代行サービス業者では対応できないことが多いといえます。このあたりのチェックを必須とするのであれば、墓石の専門家である石材店のお墓参り代行サービスを利用することをおすすめします。
<お墓参り代行サービスを利用する頻度の目安>
お墓参り代行サービスを利用する頻度に関しては、明確な決まりがあるわけではありません。
ただ、「年に2~3回程度」がひとつの目安とされています。
また、お墓参り代行サービスを利用が推奨されるタイミングとしては、以下のようなものが挙げられます。
・お盆
お盆は親戚縁者が集まって、お墓参りをするというご家庭も多いことでしょう。しかし新型コロナウイルス(COVID-19)の蔓延は、このような慣習をも阻むこととなりました。「ご先祖様がいらっしゃるお盆なのだから、自分たちでは足を運べなくても、きれいなところでお迎えしたい」という人は、このタイミングでお墓参り代行サービスを利用するとよいでしょう。
・お彼岸
お盆と並んで語られることもある「お彼岸」のタイミングで、お墓参り代行サービスを利用するのも良いものです。
なおお彼岸には、春のお彼岸と秋のお彼岸の2つがあります。
・命日など
「故人の命日」「故人と関わりが深い日」に、お墓参り代行サービスをお願いするのも良いでしょう。命日にお墓参り代行サービスを頼み、きれいなところでお過ごしいただくのもひとつの考え方です。
またこれ以外にも、年末年始にお墓参り代行サービスを利用する人もいます。
<遠方でお墓参りができない人にとっての、お墓参り代行サービス以外の選択肢>
ここまで「お墓参り代行サービス」について取り上げてきましたが、最後に付記として、「お墓参りができない人に向けた、お墓参り代行サービス以外の選択肢」を提示して簡単に解説していきます。
・墓じまい……
遠方にあるお墓からご遺骨を取り出し、墓石を取り壊して墓所を霊園の運営者に返す方法をいいます。そして取り出したご遺骨を、手元で供養したり、現在の住所に近いところに新たに埋葬(改葬)したりするのです。このようにすれば、お墓が荒れることもありませんし、お墓参り代行サービスを頼む必要もなくなります。
墓じまいには多額のお金がかかりますが、「今はお墓参り代行サービスを利用しているが、自分も死んでしまったら結局お墓を維持する人がいなくなってしまう」などのような場合にはこれも選択肢に入れたいものです。
・雑草対策を講じる
「お墓参り代行サービスを利用するにしても、その利用頻度を下げたい」と考える人におすすめなのが、「別途雑草対策を講じる」という選択肢です。
お墓周りに玉砂利を配したり、防草シートを入れたりすることで、雑草が生える速度を遅らせることができます。
このような対策を行えば、手入れの回数を減らせます。
・インターネットでの墓参り
「ネット墓参り」とも呼ばれます。写真やプロフィールを登録することで、疑似的にインターネットを介してお墓参りができます。またなかには、お墓に水をかけるなどの動作ができるものもあります。
直接的にお墓参りができるわけではありませんが、「供養の気持ち」を表す方法としては有効です。「お墓参り代行サービスや地元に住む親せきに掃除まではしてもらうが、自分自身で手を合わせるなどの具体的な行動を行いたい」と考える人は、このようなサービスを利用してもよいでしょう。
新型コロナウイルス(COVID-19)の蔓延は、お墓参りの形態をも大きく変えました。
しかしお墓参り代行サービスを利用することで、このような変化にも対応ができます。
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