一日葬とは?「流れ」「費用」「メリット」など注意点を詳しく解説
1. はじめに|一日葬とはどんなお葬式?注目される理由とは
「お葬式は一日だけでできる時代」こう聞くと驚かれる方もいるかもしれません。
近年、「通夜を省略して告別式のみを行う」新しい葬儀スタイルである「一日葬(いちにちそう)」が広がりを見せています。高齢化の進行や葬儀費用の見直し、参列者の負担軽減など、社会的背景を受けて注目されるようになりました。
この記事では、一日葬の意味や流れ、費用の目安、メリット・デメリット、一般葬との違い、注意すべき点までをわかりやすく解説します。ご家族の状況に合った葬儀スタイルを検討する際の参考になれば幸いです。
2. 一日葬とは?基本的な意味と特徴を解説
一日葬とは、通夜式を行わず、告別式と火葬のみを1日で完結させる葬儀形式です。
一般葬では「通夜+告別式」の2日間が基本ですが、一日葬は時間・費用ともに簡素化されています。
宗教形式は仏式・神式・キリスト教式・無宗教など幅広く対応でき、喪主や遺族の希望に応じて柔軟にプランが組めるのも特徴です。故人を心を込めて見送るという点では、儀式の形式に関係なく「想い」を重視できる現代的な葬儀といえるでしょう。
3. 一日葬の一般的な流れとタイムスケジュール
一日葬は名前のとおり1日で全行程を終えるため、当日のスケジュール管理が重要です。以下は一般的な流れの一例です。
一日葬のスケジュール例(仏式の場合)
1)9:00〜10:00 遺族集合・受付・導師到着
2)10:00〜11:00 告別式(読経・焼香・弔辞など)
3)11:00〜11:30 出棺・火葬場へ移動
4)11:30〜12:30 火葬
5)12:30〜13:00 収骨・解散(または精進落とし)
なお、火葬の予約時間によっては午後スタートの場合もあります。事前に葬儀社としっかり打ち合わせしておくことが大切です。
4. 一日葬にかかる費用の相場と内訳
一日葬は、通夜や通夜振る舞いを行わない分、費用を抑えやすいのが大きな特徴です。
費用の目安
- 20万円〜50万円程度が一般的な相場
(地域・葬儀社・会場の規模により変動)
主な内訳
- 葬儀基本費用(祭壇・棺・霊柩車・会場使用料など)
- 火葬料金(自治体により無料〜数万円)
- 僧侶へのお布施(読経・戒名など)
- 遺影・会葬礼状・供花・料理(精進落とし)などのオプション費用
【POINT】
通夜を行う「一般葬」と比べて、平均10万〜30万円程度費用を抑えられることが多いです。
5. 一日葬のメリット|選ばれる5つの理由
一日葬が広がりを見せている背景には、以下のような利点があります。
一日葬のメリット
- 費用を抑えられる
通夜・通夜振る舞いの費用が不要なため、全体費用が軽減。
- 遺族・参列者の負担が少ない
日程が1日で完結し、高齢の方にも優しい。
- 自由なスタイルでの見送りが可能
宗教・無宗教にかかわらず、オリジナルな式も可能。
- 遠方からの参列がしやすい
通夜と告別式に分ける必要がなく、1日のみで済む。
- コロナ禍でも安心な小規模葬儀
感染対策がしやすく、家族葬との併用も可能。
6. 一日葬のデメリットと注意点
一方で、一日葬には注意すべき点もあります。
一日葬の注意点
- 通夜がないことへの不満
年配の親族など、従来の形式にこだわる方から「簡素すぎる」と感じられることも。
- 弔問者への対応がしづらい
通夜に参列できなかった方が、挨拶やお線香をあげに葬儀後の自宅へ訪れることがあるため、人数によっては対応が困難になる。
- 菩提寺との関係
檀家である場合、通夜を省略することを快く思わない寺院もあるため、事前相談は必須。
- 喪主や遺族が「別れの時間」を持ちにくい
短時間での進行により、気持ちの整理がつきにくいケースもあります。
7. 一般葬・家族葬・直葬との違いと比較
以下に葬儀形式ごとの違いを比較します。
|
項目 |
一般葬 |
家族葬 |
一日葬 |
直葬(火葬式) |
|
通夜 |
あり |
あり |
なし |
なし |
|
告別式 |
あり |
あり |
あり |
なし |
|
火葬 |
あり |
あり |
あり |
あり |
|
参列者数 |
多め(数十名〜) |
少なめ(10名〜) |
少人数中心 |
家族のみ |
|
費用目安 |
70〜150万円 |
40〜80万円 |
20〜50万円 |
10〜20万円 |
一日葬は「家族葬と直葬の中間」といえる存在です。
8. 一日葬に向いている人・ケースとは?
すべての人に一日葬が適しているわけではありませんが、以下のようなケースには特に向いています。
- 家族や親族だけで静かに見送りたい方
あえて大勢を呼ばず、近しい身内のみで故人を落ち着いて見送りたいという希望に沿いやすい形式です。心のこもった時間を大切にしたい方には適し ています。 - 参列者が高齢者中心で移動が難しい場合
2日間にわたる移動や長時間の参列が難しい高齢の親族が多い場合でも、1日で終えられるため身体的な負担を軽減できます。
- 遠方からの参列が多く、日程を短くしたい場合
親族が遠方に住んでおり宿泊を伴う参列が困難な場合、一日葬なら往復日程を最小限にでき、参加しやすくなります。
- 無宗教で儀式にこだわりがない方
宗教儀礼を重視しないご家庭の場合、自由な形式での葬儀を行いやすく、形式よりも想いを重視したい方に向いています。
- 葬儀に費用をかけたくない方
費用面を抑えながらも、きちんとしたお別れの場を持ちたい方に適した選択肢です。経済的理由で一般葬を避けたい場合にも現実的です。
- 突然の訃報で準備期間が限られている場合
急なご逝去や日程調整が難しい場合でも、一日葬なら短期間で手配可能なことが多く、現実的な対応ができます。
このように、一日葬は「シンプルでも気持ちを込めて見送りたい」と考えるご遺族にとって、有力な選択肢となります。実施にあたっては、事前にご家族・親族と話し合って方針を共有しておくことがとても重要です。
9. 一日葬を無事に終えるためのポイントと準備
一日葬を円滑に進めるためには、事前準備と関係者との連携が非常に重要です。特に従来の葬儀に慣れている親族や菩提寺などとの調整がうまくいかないと、当日の進行に支障をきたす恐れもあります。
注意するポイント
- 親族・関係者への説明と合意形成
一日葬はまだ一般的ではないため、「簡素すぎて失礼」と感じる人も少なくありません。親族への丁寧な説明や合意形成を行うことで、当日のトラブルを未然に防げます。また、参列者に事前に形式を伝えておくことも配慮の一つです。
- 信頼できる葬儀社を選ぶ
一日葬の実績があり、限られた時間の中で段取り良く式を進行できる業者を選びましょう。複数の葬儀社から見積もりをとり、費用の内訳や当日の対 応内容を比較検討することが大切です。
- 宗教者との打ち合わせを事前に行う
通夜を省略することについて、宗派や寺院によっては容認されない場合もあります。特に菩提寺がある方は、僧侶への事前相談を行い、読経・戒名授 与の可否やお布施の金額も含めて確認しましょう。
- 火葬場や会場の予約を早めに行う
火葬場や葬儀式場は地域によって混雑しており、希望日に予約できないこともあります。1日で全工程を行うため、時間の調整がシビアになることを 想定し、できる限り早めに予約を確定させておくことが理想です。
- 弔問対応や香典辞退の有無も決めておく
一日葬は短時間で進行するため、一般参列者を招く場合は香典や焼香のタイミングなどにも注意が必要です。事前に香典辞退を案内するかどうか、 受付の有無、弔電・供花の扱いなど、細かな段取りを詰めておきましょう。
10. まとめ|一日葬は現代に合った「負担を減らす」選択肢
一日葬は、通夜を行わずに1日で葬儀を完結させる新しい葬儀スタイルです。費用や日程の面で遺族の負担を軽減しつつ、心を込めて故人を見送ることができるのが特徴です。
もちろん、形式を簡素にした分だけ注意すべき点や親族の理解を得るための配慮も必要です。しかし、現代のライフスタイルや家族構成に合わせた「想いを重視した葬儀」として、一日葬は有力な選択肢の一つといえるでしょう。
ご家族の希望や状況に応じて最適な葬儀のかたちを選ぶために、一日葬の情報を正しく知っておくことが大切です。





