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墓石の相場

なかなか人に聞けない! 墓石の相場と、お墓を安く買う方法

お墓(墓石)を買うという経験は、多くの人にとって、人生で一度しか体験しえないものです。また、近年は薄れてきている感覚とはいえ、「冠婚葬祭のときのお金を節約するべきではない」「冠婚葬祭のときのお金にはこだわるべきではない」とする意見もあるため、お墓(墓石)の値段についてもなかなか人に聞けないという人も多いはずです。

そこでここでは、

  • ・お墓(墓石)の値段
  • ・お墓(墓石)の費用を抑える方法~石やデザインを考える
  • ・お墓(墓石)の費用を抑える方法~小さな墓石・小さな墓所にする
  • ・お墓(墓石)の費用を抑える方法~買い方を考える
  • ・お墓(墓石)の費用を抑える方法~ほかの選択肢を探る
として、お墓(墓石)の平均相場と、お墓(墓石)を安く手に入れる方法について解説していきます。

<お墓(墓石)の相場はいくらくらい? データからみる「お墓(墓石)の相場」>

墓石の相場

まず初めに、「お墓(墓石)の購入費用の相場はいくらくらいなのか」を考えていかなければなりません。

この数字を探るときには、各種専門業者が出しているデータに当たるのが良いでしょう。
ただデータを見るときには、「お墓(墓石)の相場とは、何を含めた金額なのか」を確認しなければならないという注意点があります。

お墓(墓石)に関するデータでは、一般的に、

  • ・墓地の永代使用料金+墓石の値段を合わせたもの
  • ・墓石の値段だけを記したもので、墓地の永代使用料金は含まないもの
の2通りに分かれます。
どちらかが正しくどちらかが間違っているというわけではもちろんありませんが、墓地の永代使用料金を含むか含まないかで、お墓(墓石)の値段の相場は大きく変わってくるので注意したいものです。

たとえば、「きちんと選ぶ。絶対失敗しないお墓の探し方」では、お墓(墓石)の相場として、「墓地と墓石、両方の金額を合わせたときの平均購入額は、160万円程度だった」という統計を出しています。またこの統計のうちの4分の1程度は、「100万円以下で購入した」と答えています。150万円以下で購入した層という区切りで見れば44パーセント程度です。
反面、150万円をこえる金額で購入した人の割合もほぼ半分近くに上っていることがわかります。

また、矢田石材店が出しているデータでは、「墓地の永代使用料を含まない、墓石だけの値段の費用」として、「100万円~200万円の層が一番多く、全体の60パーセントを占めていた」としています。そして50万円~100万円の層が20パーセント、200万円~300万円の層が10パーセントです。

「終活サポート」では永代使用料のみのデータを出しています。このデータでは、「永代使用料は50万円未満だった」とした層が43パーセント、「50万円~100万円だった」とした層が34パーセント、「100万円~200万円だった」と答えた層が12パーセントという結果になっています。

永代使用料は、土地の大きさ(後述します)やその墓地がある土地の相場によって大きく変動するため、非常に不確定要素が多い部分です。そのため、当然ばらつきが生じます。

上で挙げた3つのデータをどう読むかは人によって異なると思われます。「墓石の値段」のくくりは100万円~200万円とかなり幅が大きいため、迷う人も多いでしょう。

ただこの3つを合わせて考えるのであれば、おおむね、「永代使用料金+墓石の購入費用を合わせた金額の平均相場は、160万円~200万円程度である」といえます。
そのためここでも、この価格を元として解説していきます。

出典:
きちんと選ぶ。絶対失敗しないお墓の探し方「人には聞けない、お墓や墓石の値段・相場」
https://www.ishichou.co.jp/ohaka/about_grave/market-price

矢田石材店「お墓の種類と価格相場」
https://yatasekizai.com/menu/

終活サポート「お墓費用の相場」
https://shukatsu-support.jp/ohaka/price/

<お墓(墓石)の費用を抑える方法~石やデザインを考える>

お墓の費用を抑える方法。石やデザインを考える

「お墓(墓石)の値段の相場は160万円~200万円」と聞けば、多くの人が「高い!」と感じるかと思われます。
ただ、お墓(墓石)の費用を抑える方法はいくつかあります。その方法について取り上げていきます。

まず注目したいのは、「石やデザインを考える」という点です。

実は墓石には数多くの種類があります。その種類は実に300以上ともいわれており、好みや予算に応じて選び分けられるようになっています。
一般的に、国産の石を使って作る墓石は高く、海外産の石を使って作る墓石は安くなるとされています。海外のものは人件費が安いため、それが値段に反映されるのです。
もちろん石の種類によっても大きく異なりますが、海外さんの場合、数分の1程度に抑えられることも珍しくありません。

「国産の石が良いか、それとも海外産の石が良いか」については、専門店であっても意見が分かれます。ただ現在は、海外産の石でも品質に問題はないと解釈する意見が主流です。もし海外産の石に問題があった場合、それは「海外産だから」というよりも、「それを扱った業者が不誠実なところであったから」と解釈する方が妥当であるとされています。

また、「デザイン」も墓石の値段に大きな影響を与えます。
オリジナル色を反映した「デザイン墓石」は現在非常に注目を集めていますが、加工の手間が増えれば増えるほど、墓石の値段は高くなります。
その加工が、特殊な技術や特殊な道具を必要とする場合は、さらにその傾向が顕著になります。またこのように加工が必要なデザイン墓石の場合、打ち合わせも密に行わなければならなくなるため、時間や手間もかかります。

逆を言えば、「墓石は海外産のものでよく、デザインもスタンダードなもので構わない」と割り切れば、墓石にかかる費用を大きく抑えることができるわけです。

<お墓(墓石)の費用を抑える方法~小さな墓石・小さな墓所にする>

お墓の費用を抑える方法。小さな墓石・小さな墓所にする

次の選択肢として、「小さな墓石・小さな墓所にする」というものが挙げられます。

「墓石の費用は、加工技術や墓石の希少性によっても変わるので、小さな墓石=安い墓石ではない」とする説があります。これはとても正しい説なのですが、単純に、「同じくらいの加工で、同じ希少性の墓石を使った場合は、基本的には小さな墓石の方が安くなる」とはいえます。小さな墓石の方が使用する石の量が少なくて済むからです。
そのため、同じ墓石を利用するのであれば、小さなサイズを選ぶ方が金銭的な負担は少なくなります。

また、「墓所を小さくする方法」も極めて有用です。
上でも述べたように、お墓(墓石)の値段は、「その土地の永代使用料」に大きく影響されます。
特にもともとの地価が高い都心部では、この傾向が強くみられます。地価自体が非常に高いため、霊園の土地代も高くなるわけです。また人気の霊園などはさらに費用が高くなります。日本でもっとも有名な墓地のひとつである「青山霊園」の場合は、最低額が420万円程度、比較的広いスペースでは1000万円を超えます。

同じ墓地であるならば、スペースが狭い方が当然金額は安くなります。また、墓所を狭く設けた場合、墓石のサイズが小さくてもあまり寂しさは感じません。このような事情を踏まえれば、あえて小さな墓所を選ぶというのもひとつの選択肢として挙がってくることがわかるでしょう。

また霊園はいろいろなところにありますから、「墓所の広さに関しては妥協したくない」と考えている場合は、近郊でよりお買い得な霊園を探してみるのもひとつの手です。特に地方では、非常に安い価格で墓所を提案している霊園も珍しくありません。

なお、この墓所はあくまで「借り物」です。「永代使用料」という言葉からも分かる通り、「永代にわたって使い続ける権利を得るために支払う金額」であり、その墓所を「手に入れる」ために払うお金ではありません。
そのため、「墓じまいをしたので、墓地をだれかに転売したい」と考えても、転売することはできません。墓じまいをした後の土地は、霊園の運営者に返すことになります。原則として永代使用料も返却されないので、慎重に選びましょう。

<お墓(墓石)の費用を抑える方法~買い方を考える>

お墓の費用を抑える方法。買い方を考える

お墓(墓石)に限ったことではありませんが、大きな買い物をするときには、複数の業者に当たるのが鉄則です。ある程度の「相場」はあるものの、業者によって出してくる金額が大きく違うということも、よくある話だからです。

そのため、同条件で複数の石材店に見積もりを出してもらうようにしましょう。その際に極端に安い見積もりを出してきた業者があった場合は、「なぜ安いのか」「何が含まれていて、何が含まれていないのか」をきちんと確認するようにしてください。こうすることで、より公平な視点から物を見て判断することができるようになります。

また現在は、インターネット通販で墓石を取り寄せることができるサービスも展開しています。このインターネット通販での墓石購入は、一般的な石材店での購入よりも価格が抑えられていることが多いといえます。そのため、あまりこだわりがない人の場合は、このような方法で手に入れてもよいでしょう。ただし現物を見ることができませんから、お墓に対してなんらかの思い入れを持っている人の場合は、判断を慎重に行う必要があります。

なお、寺院墓地などを利用する場合は、「指定した石材店からではないと、墓石の購入ができない」という制約にぶつかることもあります。
これは霊園自体の統一感やアフターフォローなどを目的とした制約であり、これに反すると、その霊園を利用することができません。
「自分で石材店を選びたい」「墓石の値段にもこだわりたい」という人は、霊園と契約を締結する前に、霊園の規約をよく確認しておく必要があります(もちろん、「霊園の規約をよく確認すべき」というのは、ほかの人にも言えることです)。

<お墓(墓石)の費用を抑える方法~ほかの選択肢を探る>

お墓の費用を抑える方法。ほかの選択肢を探る

ここまで「お墓(墓石)の相場」「お墓(墓石)を安く手に入れる方法」について紹介してきましたが、「これらの方法を駆使したとしても、金額的にやはり厳しい」「墓石の値段を抑えたとしても、東京の一等地に住んでいるため永代使用料がネックになる」という人もいることでしょう。
そのような場合は、お墓(墓石)にこだわらず、別の埋葬方法を探る必要が出てきます。
最後にごく簡単に、この「別の埋葬方法」について触れていきます。

樹木葬……シンボルツリーや小さなプレートの下に眠る方法をいいます。墓石を必要としないため、値段を抑えることができます。樹木葬の相場は70万円程度で、「個人で眠る方法」「家族とともに眠る方法」「ほかの人と一緒に眠る方法」から選べます。
ただし一般的な樹木葬の場合、一度埋葬してしまうと改葬ができないので、この点には注意が必要です。
なお、同じ「自然葬」に分類されるものとして、海に散骨する「海洋葬」もあります。

納骨堂……屋内型のスペースにご遺骨を納める方法をいいます。墓石タイプの納骨堂もありますが、ロッカータイプや仏壇タイプなどさまざまなプランが提案されることが多く、自分たちの好みに合ったものを選べるのが特徴です。全天候対応型のうえ、利便性の高いところにあることが多く、こちらを目的として納骨堂を選ぶ人もいます。
費用の相場は45万円程度ですが、価格帯は比較的広く、100万円程度かかるものもあります。

合葬墓……「価格は抑えたいけれど、墓石の下で眠らせたい」「一応埋葬は引き受けたが、30年以上会ってもいなかった親戚のご遺骨なのでできるだけ費用をかけずに埋葬したい」「人とのコミュニケーションを行うのが好きだった人なので、にぎやかなところで眠ってほしい」などの理由がある人にとって選びやすい選択肢が、「合葬墓」です。
これは、原則として、「骨壺から取り出したご遺骨をほかの人のご遺骨と混ぜ、1つの大きめの墓石の下で眠らせる方法」をいいます。個別に墓石・墓所を購入する必要がないため、経済的な負担が非常に小さくなるのが特徴です。50000円程度で埋葬できるところもあります。

手元供養……あえてどこにも埋葬せず、自宅の仏壇などで供養していく方法です。日本では「ご遺骨を埋葬する期限」を区切る法律はありませんから、このようにして手元でお世話をしていく方法も選べます。
自宅で供養していくスタイルとなるため、費用は一切かかりません。しかし「供養をしている人が亡くなった場合はどうするか」という課題が残る供養方法ではあります。

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